このブログを検索

2006年8月1日火曜日

探見ユニフォーム文化 流通最前線を行く(1)

探見ユニフォーム文化 流通最前線を行く(1)(繊維ニュース)

消費者が求めるユニフォームとは
 
 私たちの生活に深く浸透しているユニフォーム。「安全」「一体感」「福利厚生」「メッセージ性」「セキュリティ」、その効用を上げるときりがない。本紙はこれまで、この日本独特の「ユニフォーム文化」をいろいろな観点から取材し、その価値を見直すキャンペーン連載を行ってきた。


 一昨年は「語り継ぐ“あの時”」とし、ユニフォーム創成期に尽力した先人たちに、その歴史を語ってもらった。昨年は「その効用を探る」をテーマに、学識経験者やイメージコンサルタントなどへインタビューを行い、ユニフォームの持つ役割や効果を聞いた。これらに続く第三弾を8月からスタートする。

“安研”のユニフォームのご紹介はこちら


 “いざなぎ景気”を超えるといわれる現在の日本経済。バブル崩壊後は一時、不要論もあったが、近年はその価値が見直され、ユニフォームを巡る環境も大きく変わってきたように感じる。
 今年合併した東京三菱UFJ銀行は、合併を契機に廃止していた制服を復活させた。顧客に対する「安心・安全」というメッセージ性と社員の一体感を新制服に込めた。ある企業のコールセンターで働く社員は「セキュリティ」のために、全員制服を着用している。情報を勝手に持ち出すことができないように、制服には一切ポケットがないという。このように、消費者のニーズの多様化に伴い、川上型のビジネスモデルだったユニフォーム業界でも、マーケットインの思想が求められている。
 そのため、今回は「流通最前線を行く」と題し、変わりゆくユニフォーム業界のいまを、実際にエンドユーザーとかかわりを持つ全国の有力流通企業に分析、展望してもらう。彼らの多くは年商1億円前後の中小企業で、10億円以上のところは数えるほどしかない。そして価格競争が続くユニフォーム業界で、厳しい戦いを余儀なくされている。
 ただ、その存在が現在のユニフォーム業界の土台を支えてきたのは間違いない。取り巻く環境が激変するなか、自分たちが売りたいと思う、消費者が本当に求めるユニフォームはどんなものなのか。日本全国の流通最前線から「生」の声を届ける。(次回は8月28日)

0 件のコメント:

コメントを投稿